独りぼっちのささじぃ。

ある日、おじいちゃんに「客観性に収斂せよ」と説かれ、言葉の存在意義を考え始める。日々、文字を連ね言葉の持つ諧謔性・残忍性・恣意性に導かれる。結果、物書きとなる。

考えるとは

 考えるとは何なのだろうか。

生きることと同義語なのか。苦悩と快楽が交わった誇り高き行為なのか。美しき抒情詩のように羞恥の部分が含まれるのだろうか。口に出さず解釈することを考えると呼ぶのだろうか。また、回答のない問いに目星をつけることだろうか。構築された概念を解き明かしては紐付け社会に還元していく、その行為の入り口の役割を果たすはずが、「考える」そのものの沼に溺れている。それらをつらつらと書き付けた言葉たちは考えるの表象となり得るのか。

 

その頑迷を作品に昇華する。すでに前段階である言葉たちを消化してしまっている。これは瞬間の感覚の備忘録であり、広く自らに語りかける。文字に起こしたその時に感覚は沈むのだろうか。感覚と思考。判断に駆使する感覚を思考が支えているのか。たちどころに現れる尤も深きもの。風景描写が心に響くと知れど、色のない文章はひたすら続く。

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鳥「今日のささじぃ、クド過ぎー」

 手法の説明

 

大人になると事情を抱える。ほぼ必然であろうほどに。抱えなくとも、周囲が抱える。
それに影響を全くウケないのは難しい。そうだとしてもなんとか朗らかに過ごしていく。穿った見方による倒錯は感性であり、また、ナルシズムである。なにもかも忘れてしまいたい夜とフワフワした状態の交わりに導かれ、梅酒を呑む。

 

また、経験を積むと自分に合うもの合わないものが見えてくる。それは裏を返せば合うものに固執しやすくなる。また、表に戻せば自信がつき説得力が強くなっていくと理解できる。隠れている部分が増幅し溢れ出てきた時、梅酒を呑む。役割だけでみれば労働者も商品であると本に書いていた。マルクスさん。それらを含めた商品はそもそも先に存在し、その繋がりで資本主義社会は成り立っているのではないか、と考えてみる。鶏が先か卵が先かみたいな話。そして、梅酒を呑む。

 

自分自身の思索のパターンについても考えてみる。まず、一つのものを性質として解釈する。性質として解釈したもの「A」と性質として解釈したもの「B」がぶつかり合った時、どうなるか想像する。それらをずっと繋げてどの確率でなにが起こるかを分類していく。そして、梅酒を呑む。

 

最後に「梅酒を呑む」という同じ文を持ってくることにより、リズムができ「終わりよければすべてよし」という効果を発揮したと考えています。同様の意味としては、パターンが読めて安心し「くるかくるかー」と期待し、「キターー!!」となるパターンです。途中は無視しがちという点が同じで同一のパターンです。具体的にニャンコスターさんの手法です。また、「いつもそう」も同様の手法である気がします。要はインパクトの使いどころです。

 

鳥「今日のささじぃ、クド過ぎー」

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オーブントースターと私。クロワッサンを焼いた話。

オーブントースターと私

 

大掛かりなダンボールが家に届いた。仕事を終え帰ってきた私には荷が重かった。
「休みの時に開ける」と決意し、しばらく放置した。玄関の扉を開けたところの右側に置いており、なかなか幅を取る。労働に従事した後はその箱が余計に大きく見える。

一瞥することはあれど、家の中に運ぼうという気力が出ない。しかし、ある日、比較的はやく帰路に着いたので、私は思い切って、その荷物を部屋まで運んだ。思ったよりも軽く、今まで渋っていたことに恥じらいを感じた。
「ここまで来たのなら」と段ボールの中心にハサミをなぞらえ、チョキチョキと手を動かした。
箱から四角く黒いオーブントースターが出てきた。なかなかの迫力だ。中を見ると、パンを焼く時などの銀色の網が存在した。高価な品物ではなくとも、黒と白銀は硬質な印象をもたらす。そんな中、私はコンビニでクロワッサンを購入していたことを思い出した。

 

カリカリのクロワッサンや・・」無意識の内にそう呟いていた。ここまで来たなら、こんがりと焼けつつ、一口噛むとあっという間に無くなるあの食感を味わおうではないか。徐々に乗ってきた私は、ノートパソコンに簡易スピーカーを繋ぎ、渡辺美里のマイレボリューションを流した。心臓の鼓動とBPMが規定するための感覚を錯乱させる。

台の上に場所がなく、クローゼットの床に直接置かれたトースター。そいつの扉を開け、いよいよクロワッサンを入れた。120℃で2〜3分で焼けると知りトースターのタイマーを右に回した。一度回して戻すタイプのタイマーと思い込み、ぐるりと回した。戻せないタイプのトースターと知った時の衝撃は今も忘れない。

 

トースターはジーという音を立て続けた。頃合いを見計らい、クロワッサンを取り出した。トースターは動き続け暖色が部屋を包む中、私はクロワッサンを食べた。予想していた味と寸分違わなかった。美味い。渡辺美里のマイレボリューションが終了しているのは明白だ。そして、トースターのジーという音だけが静寂に鳴り響いた。

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