日記

ある日、おじいちゃんに「客観性に収斂せよ」と説かれ、言葉の存在意義を考え始める。言葉の持つ諧謔性・残忍性・恣意性に導かれる。 - 総合芸術家集団「auly mosquito」 代表 http://auly-mosquito.com ・HomePage http://so-sasatani.com

定義

2019/09/09

 

律に学びて、己を失なわぬ。知恵や知識を装飾し自己の定義を拡張する。「装飾物」を可能性と名付け、糧とする生き物。その様式は麗しい。不可逆性に対する恐怖心が小さく疼き、己を規定する。規定は無意識の領域へと入り込み、健全な精神を蝕む。時には悦に入りあやふやな言動をする。解放の下手なものは流動性がなく、無常感を覚えず。

 
いくら掻き分けども、霧はかかり空は曇る。整備された芝生に寝転び、うとうととする。「それではまた」と夢の中で隣の人に声をかける。

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昼行灯

2019/09/03

 

東京は東村山の方へ向かった。池袋や上野など、中心的な場所へ出向く時とは違った。周囲の建物の高さは一段と低くなり、走る電車からは時折、個人経営の居酒屋が見える。まだ午前の十時を過ぎたばかりである。しんとした車内には本を読む女性がいる。その本は薄茶色のカバーで覆われていた。


眉間にしわを寄せ、顎には三重の線を浮かべている。小さなピアスが耳たぶに埋め込まれており、その様子は妙である。

 

しばらくして電車は新小平駅に到着した。青梅街道駅へは一度、改札を出て歩かなければならない。残暑の中、黙々と駅に向かった。その途中、忘れ物をしていると気がついた。来た道を戻り、新小平駅から家の方へと向かった。


時間を無駄にしたものだと、憤慨した。

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「手染め」

 

閉塞感  寒空の下  風が吹く 

招かれた人とそうでない人

 

その境目から          やや悲しみから

眉をしかめ              四季をたいらげ

木々を追いかけ       君の老いまで

 

汚れる落ちない元の白色が発光した

会いにいくまで     いずれ別れる 離れる

静けさに気付けば    見つけたがにじんだ

 

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