水はたくさんのものを浮かべる、濡れてはなくなる。
2020/04/07
覚悟を持ち愛でた。
何も捨てられず、あれとこれは別問題と言い聞かせた。素直さを免罪符として、ただ蓋をし続ける。重みづけ、それぞれの重要度を判断し分けている。考えと行動がいつも一致せずに苦しんだが、それはとても楽でもあった。
叱責にどこまで譲歩するのか、それは責任の寄せ方でもある。その考えが浮かぶ時点ですでに支配的であるのか。一過性のものを捨てようと大樹に鳥は寄ってくる。ひとしきり雨が降った跡。
ひんやりとした感触は忘れがたい。耳にせずとも覚えている響き。どのくらいの量を払いだしたのか。「新しい」とは、すでに備わってあるものを呼び起こすこと、拾い集めてきた知覚。情緒のない文章は人間を突き動かす役割を果たさないのか。そのために不要であろうか。いや、故に必要なのだろうか。
意味、概念、感情ばかりに行動を付随させ消費してはいないだろうか。問うことに目を向け、忘れものをしてはいないだろうか。
未来は分からないゆえに選択できる。無意識を少し意識しただけのことで至って何もない、狭間にただ立ち続けている。周期的に光に照らされてはまばゆい。
水はたくさんのものを浮かべる、濡れてはなくなる。いつか乾く。
また運んでこれば、それでいい。