日記

ある日、おじいちゃんに「客観性に収斂せよ」と説かれ、言葉の存在意義を考え始める。言葉の持つ諧謔性・残忍性・恣意性に導かれる。 - 総合芸術家集団「auly mosquito」 代表 http://auly-mosquito.com ・HomePage http://so-sasatani.com

外堀りを囲っても、核心にはたどり着けないのだろうか。

2020/07/04

 

金曜日の夜、高円寺。
EADというレコード屋に寄ってみた。全体は木目調で統一されていて、ゆったりとした時間が流れていた。箱に英語で300円均一と書かれていたが、レコード自体に値段は書いていない。
「全部300円なんですか」と聞く前に、「その箱は300円だよ」と声をかけてくれた。
さらに買って帰る時に「袋は無料にしておくね」と、レジ袋が有料になった件をユーモアをもって捌いた。達観した仙人のような優しさがあった。数枚、買って帰った。

客と店員のやりとりだが、そのレコードを聴くたびに少し思い出す気がする。
何でもないことも印象的に残ったりするものだ。

 

夜は詩人の方とやっている配信番組「シジンサロン」にも参加した。後半戦でyuupopicさんが読んだ、ひつじさんの詩が気になった。名前について、詩にするということは、とても大切な何かを意味しているのではないだろうか。その個人に根付く、パーソナルなものに惹かれる。そして、みんな元気そうで良かった。

 

他は、アルバムを作ることに一日を費やした。

朝から次の日の朝までやっていた。いつも大体7~8曲だが、18曲になった。今年は「good fellow」「dashboard p」「psychological」「分/モンゴロイド」とインストのアルバムを4枚リリースした。

(「分/モンゴロイド」のURL。つくったものを聴いてもらうという、広報的活動。)
https://big-up.style/4j5Wd746xe

今回はどことなく、アンビエント感とビート感を意識してつくった。
なぜだかわからないが、つくっている時にボウガイズさんの"とにかくダンスを続けよう"というフレーズが頭をループした。ちなみに、ループバックアドレス127.0.0.1。そうか。うん、雲仙普賢岳。よし、吉田拓郎

 

頭に浮かぶというのは無秩序であるが、時に強い確信を持つことがある。
ラマヌジャンという数学者は比類なき直感力により、誰も思いつかない式を見つけたのだとか。その発想の源を『ナマギーリ女神が舌に数式を書いてくれる』と答えたそう。

根拠のない確信は人間に備えられた性質なのであろうか。そう思ったのだから、それ以上は外堀りを囲っても、核心にはたどり着けないのだろうか。本人が"そう思った"以上のことは、この世にはないのかもしれない。

 

写真は作業のお供。

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