その男、東京につき
その男、東京につき
経営する店舗は10以上、その男、東京に到着する。
そのやり手の男は都会のビルの高さに圧倒されず、街を調教するかのごとく、練り歩く。東京、その喧騒はあわよくば時を忘れさせ、人が生きる路線をも変更する。
しかし彼は、街並みを創った技術に関心を持ち、吹き抜けるピロティで涼める余裕を持つ。
性質を熟知した、規格的に計られた思想との距離にいい配分を与える。
要するに、できる男だ。
都会へ降り立ち、立ち並ぶビルを見つめる。夜行バスまでの時間だけが刻一刻と迫る。
また、ある男は会社の資本の計算に目を配らせ、飄々と実務をこなす。平均ですら他を圧倒する、近づきがたく、こそばくなる感覚を周囲に抱かせる。その佇まいはシンプルでありながら、非日常的な資質、つまり、カリスマ性を持ち合わせる。
彼ら、2人は今日、東京で会う。
会話の糸口を握り合い、気の張らない会話は互いの奥底を指し示す。互いが自己を開示せずとも深淵に触れ合い、血中濃度は上昇する。功徳に預かり数時間は経過する。
傍から見ると、どちらがどちらの意見か判断がつかなくなる。その中、夢うつつにアルコールは冷めた目を覚ます。古びた頑丈な鎖のような重々しさはなく、過去の経験に基づく言葉、また未来に対する思弁的な予測が交わされる。雌雄を決するなどとは、口が裂けても言えない。
孤立を生むほど自己と対峙したもののみが持つ、言い表せぬものの共有。
その瞬間に落ち合えた私は楽観的に先を見つめ帰宅する。濃密な時間こそ、瞬く間に過ぎる。
今日の一曲
「今日の一曲」、気分で選んでましたが・・せっかくなので、購入したレコードにまつわりつつ、ご紹介していこうかと!
※解説は、かなりざっくりです。文筆家にあるまじき行為のように思うけど、会話感覚ということで、ご愛嬌><
今日はThe Untouchablesさん、ロサンゼルスのバンドだそうで、ロサンゼルスのローカルのレゲエ・バンドがよく出演しているところに遊びにいって、自分等もやりたくなったそうな。LAモッズ(60年代のイギリスのモッズのLA版?)に受けて躍進、躍進だそうです。
曲によって「レゲエやん」「ロックやん」という印象です。ジャケットいかしてます。
踊れる、ロカビリーっぽく、ドラムの打ち方激しく、のやつご紹介!