「魂の配達人」大貫永晴という男を知っているかい。
寒波が押し寄せる昨日の夜、とある男の新たな挑戦を目の当たりにした。
吹きずさむ風が彼の現状からの脱却を予感させる。
向かった先は板橋駅、埼京線へ乗り込み寒さから逃れ私はホッとしていた。電車を待つ5分の間に自動販売機に向かい、迷わずコーンポタージュを購入した。
私が目的地に向かっている道中、彼はどんな心情だったのだろう。
緊張と緩和を繰り返し、ただ刹那をぶっちぎることを考え願っていたのだろうか。
私は最寄駅で電車から降り、目的地がある西口へと向かった。
「に、、西口がない!!」私は焦った。北口と南口しか見当たらない。
「西口から徒歩5分とグーグル先生も言っているではないか!!!」そう素っ頓狂に心で叫ぶ。
「なぜだ!!なぜなんだ!私が何をしたというのだ!!途中で買ったコーンポタージュがいけなかったのか。コーンポタージュが私をトリップさせたとでもいうのか!」よくわからぬ空想が頭を駆け巡る。
目的地の最寄駅は板橋。
柱にふと目をやると「十条」という文字がまっすぐに飛び込んできた。
「板橋に行きたいのに、なぜ十条なんだ!!!」
その声は通過した電車の警笛にかき消された。
大貫永晴という男
書いていてまどろっこしくなってきたので、ここからは普通に書きます(´Д` )!笑
降りるところを間違えたけど、無事に目的地の「板橋ファイト!」さんに到着しました。
ギターが飾られていたり、超おしゃれでいい雰囲気の場所だった!
この日は、普段から仲良くさせてもらっている大貫永晴(おおぬきながはる)氏のライブだった。
結構ライブを見させてもらったことがあるんだけど、今日は1ヶ月半で新曲を10曲作って、それを発表するタイプのワンマンLIVEだった。
瞬間で空気を作れる稀有なアーティスト。
いつも、聴衆を見事に巻き込み、泣くレベルの感動を与えてくれます。
ただ、この日はいつもと違っていた。
なんというか、大貫永晴というアーティストを自らで解体していた。
現状を打破するために下した決断、決意。
もしかしたら「新曲いっぱい歌ったんか。そうか。そうか」で終わる話かもしれない。でも、これはすごく大きな意味を持つ挑戦だなと感じた。
いつもは立った状態で歌い、熱い熱いLIVEで魂をデリバリーしてくれる。
そんな彼から発される「座ることも挑戦」「熱いという言葉に逃げない」というMCも印象深かった。
人間、慣れ親しんだものに甘えてしまう。
彼は「破壊と創造」の破壊を見事にやってのけていた。
そして、単純に新曲がすごく良かった。泣いている人もいた。
彼の熱量はすごいんだけど、その奥にあるのは「優しさ」だと思った。
とげとげしい熱ではなくて、包み込むような。それでいて男らしいというか。
これ以上は言葉にできない。
言葉から溢れたものを伝えるための歌唱。
それは言葉を使うこともあるけれど、その時の言葉は違う意味や力を持つ。
仲良くしている人が次の扉に手をかけている。
普通に嬉しい。ワクワクする。創くんも頑張ろう。
ありがとっぅ。トッゥー。