「空想は時間とともに現実へと近づく」 筒井康隆さんの『アフリカの爆弾』を読んで
時代はどう流れる
いやはや、心中穏やかではありません。
流れに身を任せるのは、時に楽だけど恐怖心を育てます。
国際情勢・・。どうなるのだろう。
「あいつとあいつを会わせたら絶対喧嘩する」という感覚が国単位で起こっているようです。核爆弾の傘の下、日常生活を営み生きる。
悲哀も楽観も呑み込まざるを得ない状況です。
自分で書いておいてなんですが、暗くなってきたので話を変えます。
筒井康隆さんの本を読んで
筒井康隆さんの小説を読んだのは初めてでしたが、面白かった♪(´ε`
いつも純文学的なものに突っ走っていましたが、エンタメ的なやつも面白い。
日常的な世界にSF的な発想を一つ入れるだけで、話がこれだけ膨らむのかと。日常に対していい意味で乖離していなくて、それでいて、また、何か興味深いアニメを発見した時のような、素敵さがありました。
言葉の表現は発想により無限大ですね。
「創作」と割り切りまくらなければ、自分には書けないだろうなと。血迷った感受的な個性を挿入させるとエンタメじゃなくなってくるもんね、、。
「自分がどんな人間であるか」によって、発想の位置付けも変化するわけでございやす。
この本は短編で成り立っているのですが、核が題材に取り上げられているお話もありました。「エンタメの世界だけじゃなくなってる」すごくリアルタイムで生々しくて迫ってくるものがありました。
生まれてから存在していたものは「存在していたもの」として認識していますが、誰かが発明したものです。(当たり前だけど(*_*))
また新しい発明が生まれて世界は続いて、自分の認識は歴史に埋もれて・・。そんなことに思いをはせると、「歴史の中の一つの地点にいる」感覚がまざまざと感じられます。
エンタメ作品を読んでも、そういった読み方をしてしまう自分の癖に嫌気がさしたり、ささなかったり・・。
戦後なのか戦前なのか。奇しくも歴史は繰り返すみたい。